秘書の役割とは?
※秘書=「要職にある人などに直属して、これを助け、また機密の文書や用務をつかさどる職。セクレタリー。」(広辞苑)
ふむ。わかるような、わからないような。
私が、秘書の役割を簡単にお伝えするとすれば、こうです。
※秘書=「ボスが経営などの本業に専念するため、できる限りのことを行う。」
ボスが本業だけに専念してほかのことを一切しないとしても、ボスの仕事全体がうまくいくように働くことが、秘書として求められている最低限の役割。
最低限の役割だけでも、言われたことをやるだけでは務まりません。
秘書をつけなければならない立場にいるボスたちは、実に多忙です。
重要な会議と決断の連続で、常にフル回転。当然、秘書にはタイミングとスピード、高い精度が求められます。
最初は、最低限のことをできるようになるだけでも大変です。
そしてボスは、それ以上のことを要求しないかもしれません。
しかし、真剣に取り組むうちに、ボスにはもっと高いレベルのサポートが必要だということに気づくことになります。激務をこなすボスの、時に疲れていたり、何かを忘れていたり、時間が無くてやりたいことができなかったりする姿を見ることになるからです。
ここで秘書は考えます。「私にできることはないかしら。」
秘書の役割がぼんやりしている理由は、この「私にできること」がボスや秘書によって違うからだと思います。
ボスはできるだけ自分で全ての物事を把握して管理しておきたいのか、秘書で管理できる部分は全て自分の手から離して任せきりにしたいのか。秘書がボスに任せられて遂行する能力を持っているのか、期待できないのか。
ボスは構って欲しいのか、放っておいて欲しいのか。疲れているときはどう対応して欲しいのか。秘書が空気や顔色を読めるのか。
秘書の服装にこだわるのか、こだわらないのか。より親しみのある接し方を好むのか、より距離感を確保した接し方を好むのか。秘書の持つもともとの雰囲気はどうか。
書類の形式にこだわるのか、こだわらないのか。書状や贈り物に関してのセンスを求めるのか、求めないのか。秘書の知識はどうか。
など、いろんなパターンがあります。
究極な形としては、「ボスが本業の超重要な判断しか行わない」場合であっても、秘書の働きによって会社の経営やボスの生活がうまく機能する状態です。
大会社の社長以上だと、二人以上の秘書がつき、経営における従業員への指示から雑務、個人的な資産管理、交際関係など、会社経営から彼自身の生活まで幅広くサポートすることがあります。
一方で、1人の秘書が何人ものボスのケアをするパターンや、秘書以外の担当業務を持っているパターンも、よく見かけます。
いろいろな形があってぼんやりした秘書の役割イメージをもう少しハッキリさせるべく、秘書の種類について書いてみたいと思います。