秘書の仕事にハマった愛知移民

勝手に秘書に任命され、泣きながら始めたものの、いつの間にか秘書の仕事にどっぷり。ただ今後、担当者として会社の本業に深く関わるお仕事をしてみたかったので、2015年6月、ボスの引退とともに秘書業を卒業しました。これから秘書になりたい人や、突然秘書になれと命令された人のために、秘書の仕事で得たものを書き残します。ちなみに手土産になるお菓子リサーチは、もはや趣味でやるノリになってしまったので、今後もゆるゆる続くと思われます。気が向いたら紹介していきます~

アメリカで暮らしはじめて2ヶ月たちました

夫の赴任に帯同する形でアメリカのテキサス州に来て、2ヶ月が経ちました。

実は夫くんも私も、アメリカ本土に旅行したことも出張したこともなく、初渡米でいきなり住み始め…しかも、日本人赴任者がいない拠点だったため、想定外のトラブルに直面してアワアワすることもたくさんありましたが、最近ようやく平和に暮らせるようになってきました。

そしてふと思いだしました。秘書の仕事をしていたとき、もう高齢にも関わらずボスはよく1週間の弾丸アメリカやヨーロッパへの出張をしていたなぁと。そして思いました。 彼は超人だったんだと。

理由は3つ。

1.時差の大きさは、ビジネスクラスの快適性で補えるレベルではない

時差ぼけが解消したのが、こちらに来て10日後くらい。長い。だって、日本の朝=アメリカの夕方で、ほぼ逆なんですもの。

私は羽田を早朝出発するJAL便のビジネスクラスに乗ったのですが、機内では既に米国時間を適用しているようで、離陸してからわりとすぐに夕食・就寝となりました。「いや、さっき朝起きたばっかりなんだけど…」という気持ちを抱きつつ、本能のままに騒ごうとする小さな息子を必死でなだめながら…ほぼ眠れないまま着陸し、飛行機から降りたら朝でした・・・

いや、眠れなかったのは息子さんのせいじゃないかとツッコまれそうではあるのですが、それがなかったとしても、朝からまた半日も熟睡できるかといえば、そうではないだろうと思います。一人で赴任した夫くんも、一週間くらいは時差ボケが続いたと証言しておりました。

ビジネスクラスはフルフラットシートだから快適に眠れる。報告があるなら受けるから、断らずに予定を入れてくださいね。」というボスの言葉を鵜呑みにして、帰国後も鬼のように予定を詰め込んでいた私は、人でなしでございました・・・

ビジネスクラスは、確かに快適です。機内の食事やお酒が美味しいとの話を聞いていたのですが、確かにエコノミーとは、学校給食とデートで使うようなレストランとの差くらいはあります。でも正直なところ、日本にはもっと美味しい食事が楽しめるレストランがたくさんあるので、わざわざ食事のためだけに乗ることはないな、と思いました。 私でもそう思うので、秘書がつくボスのようなレベルだと、超一流レストランで接待をしたりされたりする機会も多いので、特に機内食をそこまで魅力に思うことはないだろうなと思います。

ラウンジについても同様の感想でした。これまで、クレジットカードのラウンジにしか入ったことがなかった私が、ビジネスクラスラウンジどころか、コロナの影響でファーストクラスラウンジを利用できると聞いてウキウキと期待して向かったのですが、「待ち時間を快適に過ごすには良いところ」の領域を出ないという結論を出しました。高級ホテルのクラブラウンジの方が、雰囲気が良いしメニューのバリエーションも多くて素敵だったな~と思いました。

コロナの影響で縮小営業している可能性がありますし、時間帯によってオーダーできるメニューも変わるようではありますが、・・・私は以前のファーストクラスラウンジも夜のラウンジも知らないので検証不可です。ただ今回、コロナの影響で営業していない免税店が多く暇を持て余したため、ラウンジが早朝から利用できて大変便利でした。

ラウンジでは噂通り、食事やアルコールを含む飲み物をフリーオーダーできます。飲み物はドリンクバー方式で、自分で取りにいかなければなりませんが、食べ物は席の専用QRコードを読み取ってスマホでオーダーするオーダーバイキング式で、レストランのように席まで届けてくれます。朝食メニューもありましたし、評判通りカレーが大変美味しかったです。 f:id:synapse9:20220119144452j:plain

お寿司は、カウンターの中で職人さんが握っていました。ネタの種類は3種類だけでしたが、美味しかったです。息子は真鯛の寿司が気に入ったらしく、何度もオーダーしていました。海外に行く前に日本の握り寿司が楽しめるのは良いサービスだと思いました。小さな子ども連れにも細やかな心遣いをしていただき、とても快適に過ごすことが出来ました。

お酒は、ものすごく高級なものやプレミアものなどは置かれていなかったのですが(高級ホテルのクラブラウンジに置かれているお酒と似たような感じ)、ビールに焼酎、日本酒、ウイスキーなど種類は豊富で、希望の飲み方にあわせてお酒をつくってくれました。

…と、このように贅沢三昧を楽しむというよりは、ビジネスに便利な上質なサービスを受けることはできますが、それでも補うことができない時差ボケのつらさがあります。昼間は眠いし、夜は眠りたくても眠れない日が続きます。

海外出張中は、そのようなコンディションの中で重要な予定をたくさんこなすのですから、本当にすごいです。自分が時差ボケの辛さを経験して実感しました。

2.環境の違いによる体調不良リスクがある

私は、到着した当日の夜から1ヶ月ほど、謎の蕁麻疹が全身に出て、痒くて眠れない事態になりました。日本だったら、食べものかハウスダストのアレルギーかなぁ…とあたりをつけることができますが、水や空気、湿度、温度など環境の違いも原因になり得るため、原因の特定がさらに難しいです。

時差ボケとのダブルパンチで効きますので、タフな人間じゃないと無理です。

3.アメリカ人は英語をゆっくり話せない

聞き取れなくて、もう一度お願いしますと伝えても、ゆっくり話してくれません…。英語はリズムが大事なんだと言ってくれた人がいました。確かにそうかもしれないのですが…

もう少しゆっくり話してくれても良くない?と思うことが何度もありました。モアスローリー、プリーズ!と言っても、ゆっくりになった…かな?という感じなのです。日常会話でこんな状態なので、難しい単語がバンバン出てくるビジネスの場でも、重要な問題を解決したり決断をしたりしていくボスは本当にすごいなと思いました。

以上が、ボスがすごい人だったんだなと思った理由…というより、私の個人的な辛い体験ですね…

秘書は、ボスのサポートをする仕事なのですが、実際に自分がその仕事をするわけではないので、ボスの状況を理解することが難しいことは多いです。

ボス本人から話を聞く機会があればそれはもちろん参考になりますが、秘書には気を遣ってくれていることも多いので、出張の同行者に話を聞くと良いです。「同行者の声は本物だった」と強く思いました。

最近はコロナで海外出張の機会もなかなか無いと思いますし、リモートで仕事を進めることも一般的になってきました。それでも、ビジネスを進めたり問題を解決したりする上で、会うことが鍵になることはあるので

頻度は減るかもしれませんが、重要度が高い出張ばかりになると思われますので、サポートの重要度も高くなりますね。

私のボスは、たぶんMだったんだろうな…と思います。(失礼) それでも、実は結構つらそうだったので、時差の大きい国から帰国した直後は、出来ることならさりげなく予定を調整して差し上げると良いと思います…

ちなみに、蕁麻疹が出たときには抗ヒスタミン薬で鎮めます。塗り薬もあって試してみたのですが、なかなか効かないです。

飲み薬が効き目抜群なのですが、日本では病院でなければ処方してもらえないと思っていました。ですが意外とAmazonで入手できることが判明(°▽°) 抗ヒスタミン薬って眠くなるものも多いのですが、アレグラは全然眠くならないので最高です。