手土産手配の実務(ボスに確認して手配する)
これまで、秘書として「手土産のパフォーマンスを最大限に引き出す選び方」を、事細かに紹介しました。今回ご紹介するのは、実務です。
秘書のお仕事は、「ボスの手土産選びをサポートし、相手の手元にスムーズに渡るように準備をすること」です。これまで事細かに解説した選び方の視点を生かして、ボスが相手に喜ばれるものを、相手に失礼のない形でお渡しできるようにサポートしていきましょう。
メジャーな流れとしては、以下3点。
- 状況と渡す相手・人数、ボスの意向を確認。
- 1で確認した事項をもとに探して選び、必要に応じてボスに確認する。
- 購入してモノを渡せる状態にする。
- 状況と渡す相手・数、ボスの意向と予算を確認
まず把握したいのは、以下3点を決めるための情報。
①手土産の大きさや数、日持ち
渡すときのタイミングや場所、相手の人数、相手とボスの交通手段、相手が家族と同居なのか、などを考慮し、大きさや数、重さ、賞味期限、どの地域のものを選ぶかをイメージする。
②どういった点を最も重視して選んでいけば良いか。
ボスの意向や、手土産を渡すことになった経緯などを確認し、ボスのイメージする包装や格式・ブランド、入手方法を把握する。相手の年齢や出身地、好き嫌いやアレルギー、宗教上の忌避があるか、健康志向はどの程度か、などの情報も考慮する。
③予算と会計処理を確認
相手やシチュエーションを把握し、予算イメージを決定。
ボスの意向や会社の規定、会計処理方法を確認します。なお、会計処理の方法を把握しておくことによって、余分な法人税を節約することができます。基本的には、手土産は「交際費」として処理しますが、例外的に会社の費用として認められ、法人税の課税対象を減らすことができる場合があります。例えば、得意先に会社で分けて召し上がっていただけるようなお菓子を手土産として持参する場合、3,000円(税抜き)以内に抑えることによって、交際費ではなく雑費として会計処理することが可能となります。ただし、食べ物や飲み物であっても、その場で分けて食べることができないものやお酒の場合は、特定の個人向けと見なされ、金額や渡す場所に関わらず、交際費となります。
ほかには、特定の個人向けであっても、会社の社名やロゴが入ったもので、広告や宣伝を目的とするものであれば、3,000円(税抜き)以内に抑えることによって、広告宣伝費として会計処理が可能です。ただし、社名入りであっても、金券や中元・お歳暮などの贈答は、金額に関わらず交際費です。
一つ一つは小さな金額かもしれませんが、このような会計ルールを知ることによって、適切な会計処理ができるだけでなく、会社の収益に貢献することができます。ルール違反すると、ペナルティとして余分に税金とられちゃいますので、きちんと勉強してくださいね。勉強しなくても、全て交際費にしておけば国税局は余分に徴収できるだけなので、特に文句を言われることはないんですけれども。
2.1で確認した事項をもとに探して選び、必要に応じてボスに確認する。
①探す
会社によっては、立派なリストがあるかもしれませんが、無い場合は探しましょう。今はネットが便利ですが、そのほかにも百貨店の外商さんにお願いしてパンフレットをいただいたり、お勧めのものを聞いてみたりするのも良いと思います。会社によっては、指定の業者やメーカー、ブランドなどがあるかもしれないので、注意。あ、私もおいおいこのブログにお勧めのモノと理由をのっけて更新していきたいと思っています。
②ボスに確認する
「任せる」と言われ、特に確認しなくてよい秘書も多いですが、中にはこだわりを見せるボスも。お渡しする相手によるという場合もありますので、どういう場合にボスに確認する必要なのか把握しておく必要があります。わからなければ、自分の中で候補を3つほど選び、選んだ理由とあわせてボスにお伺いします。
3.購入してモノを渡せる状態にする。
「対象物・数量・包装・手提げ袋の数・金額と支払方法」に注意して、購入します。店舗での購入以外に、通販でGETすることも多いですよね。買いに行かなくてもいいし、出張先の拠点に直接届けてもらうこともでき、便利です。ただし、到着の遅れや意図したものと違うモノまたは状態で届く可能性があります。通販の場合は特に、相手に渡せる状態で納期に届くことが非常に重要ですので、注文の際には、「納期・届け先」もあわせて、文字・口頭の両方で確認して手配することが基本です。自分がいないところに届けてもらう場合は、事前の受け取り依頼や到着確認まで、ぬかりなく。
力尽きてきたので、本日は、以上です。